
七月二十四日、京都・八坂神社では還幸祭(かんこうさい)が執り行われます。
この日の昼には後祭(あとまつり)の山鉾巡行が行われ、都大路を山鉾がゆったりと進みます。そして夜になると、祇園祭の中心となる神事の一つ、還幸祭が始まります。
還幸祭は、十七日の神幸祭(しんこうさい)で四条御旅所へお遷りになった八坂神社の御祭神を、三基の神輿に奉じて再び八坂神社へお還しする神事です。中御座神輿(なかござみこし)、東御座神輿(ひがしござみこし)、西御座神輿(にしござみこし)の三基は夕刻に御旅所を出発し、それぞれ氏子地域を巡りながら京都の町を進みます。
巡幸の途中、神輿は京都三条会商店街に鎮座する御供社(ごくうしゃ・又旅社〈またびしゃ〉)に集まります。ここでは三基の神輿を迎える奉饌祭(ほうせんさい)が営まれ、千団子などの供物が神前に供えられます。また、笹笛や祇園囃子、太鼓などが奉納され、神々をお迎えする厳かなひとときが広がります。御供社に神輿が集うことは、あまり知られていない還幸祭の見どころの一つです。
その後、三基の神輿は再び京都の町を巡り、深夜に八坂神社へ還御します。こうして御祭神は本殿へお戻りになり、神幸祭から続いた神輿渡御は大きな節目を迎えます。
華やかな山鉾巡行が注目される祇園祭ですが、その本質は神々を町へお迎えし、人々の暮らしを見守っていただき、再び神社へお還しする一連の神事にあります。
祇園祭は還幸祭の後も神事が続き、七月三十一日の疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい)で終わりを迎えます。
撮影:EvergreenPlanet/ PIXTA
参考文献
『茶趣をひろげる 歳時記百科』淡交社
八坂神社「祇園祭」公式案内
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