
七月二十五日は、大阪天満宮の例祭「天神祭」の本宮です。京都の祇園祭、東京の神田祭と並ぶ日本三大祭の一つに数えられ、千年以上の歴史を受け継ぐ大阪を代表する夏祭りです。
天神祭は、学問の神として親しまれる菅原道真公を祀る大阪天満宮の祭礼で、毎年六月下旬から約一か月にわたり、さまざまな神事や行事が続きます。神事始めに始まり、期間中には女性たちが威勢よく神輿を担ぐ「天神祭女性御神輿(通称・ギャルみこし)」や宵宮、鉾流神事(ほこながししんじ)などが執り行われ、大阪の町は日に日に祭りの熱気に包まれていきます。そして、そのクライマックスを迎えるのが、本宮の陸渡御(りくとぎょ)と船渡御(ふなとぎょ)です。
本宮では、道真公の神霊を遷(うつ)した御鳳輦(ごほうれん)や神輿が氏子や神職、行列とともに大阪の町を進む陸渡御が行われます。その後、一行は大川へ向かい、神輿を船に移して船渡御が始まります。多くの供奉船(ぐぶせん)が川面を進み、神様が氏子地域を巡幸して、人々の平安や町の繁栄を祈ります。水運によって発展してきた大阪ならではの祭礼として、古くから大切に受け継がれてきました。
夕暮れになると、船には無数の提灯が灯され、川面に美しい光が映ります。さらに奉納花火が夜空を彩り、水面に映る灯と花火が織りなす幻想的な景色は、天神祭を象徴する風景として多くの人々を魅了しています。
天神祭は、水都・大阪の歴史と信仰、そして人々の祈りが今も息づく、日本を代表する夏祭りです。
撮影:JACK SWING/ PIXTA
参考文献
『茶趣をひろげる 歳時記百科』淡交社
大阪天満宮「天神祭」
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