新茶が店先に並びはじめるころ。湯を注いだ瞬間に立ちのぼる青々とした香りや、若葉を思わせる鮮やかな水色(すいしょく)に、初夏の訪れが感じられます。
南北に長い日本列島では、新茶の季節も南の産地から少しずつ北へ移っていきます。春に芽吹いた新芽だけで作られる新茶は、若葉ならではの爽やかな香りが特徴です。冬のあいだに蓄えられていた養分が新芽に集まるため、旨みや甘みが強く、渋みも穏やかで、味わいには若々しさがあります。
古くから、新茶は縁起の良いものとしても親しまれてきました。八十八夜の頃に摘まれた茶を飲むと無病息災で過ごせるともいわれています。初物をいただく感覚もまた、新茶の楽しみのひとつです。
撮影:jazzman / PIXTA
参考文献
『日本を味わう 366日の旬のもの図鑑』淡交社
『茶趣をひろげる 歳時記百科』淡交社
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