「ソクシュウ」とは入門料の別名です。古代の中国では学問の師につき門人になるときに、細い干し肉(脩)を10本束ねたものを、挨拶の品として先生に持参したことに由来します。
孔子の言葉を伝える『論語』にも、
「子曰く、束脩(そくしゅう)を行うより以上は、吾れ未だ嘗(かつ)て誨(おし)うること無くんばあらず」
とあります。
孔子も入門者から「束脩」を受けとっていたのです。
当時、「束脩」はもっとも簡素なお礼の品でもありました。孔子は、謝礼の多寡に関係なく、入門の志がある人には惜しみなく教えると言っているのです。
「脩」と「修」(ちなみに私の名前)、どちらも「しゅう」と読みますが、文字自体が異なりますから、書く際には間違えないように気をつけてください。紅白の蝶結びののし袋に「御束脩」と書いて、「入門のしるし」として月謝の一か月分程度をお渡しするのが一つの目安でしょう。
ちなみに、金封とともにお渡しするお菓子などの「台」(「教えて!石塚先生 第13回」参照)とは異なりますので、そちらの表書きに「御束脩」とは書かないようにしましょう。もしも、「束脩」と書いてベーコンかソーセージなどをお持ちになるのでしたら、それでも宜しいかもしれませんが……。
▶第13回「なぜ茶事に招かれた時などに、会費のほかに品物も添えるのでしょうか。」はこちらから
