入門の時に先生から「ソクシュウ」をお持ちくださいと言われたら、どうしたらよいのでしょうか

  • 執筆:石塚 修

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「ソクシュウ」とは入門料の別名です。古代の中国では学問の師につき門人になるときに、細い干し肉(脩)を10本束ねたものを、挨拶の品として先生に持参したことに由来します。

 

孔子の言葉を伝える『論語』にも、

「子曰く、束脩(そくしゅう)を行うより以上は、吾れ未だ嘗(かつ)て誨(おし)うること無くんばあらず」

とあります。

孔子も入門者から「束脩」を受けとっていたのです。

当時、「束脩」はもっとも簡素なお礼の品でもありました。孔子は、謝礼の多寡に関係なく、入門の志がある人には惜しみなく教えると言っているのです。

 

「脩」と「修」(ちなみに私の名前)、どちらも「しゅう」と読みますが、文字自体が異なりますから、書く際には間違えないように気をつけてください。紅白の蝶結びののし袋に「御束脩」と書いて、「入門のしるし」として月謝の一か月分程度をお渡しするのが一つの目安でしょう。

ちなみに、金封とともにお渡しするお菓子などの「台」(「教えて!石塚先生 第13回」参照)とは異なりますので、そちらの表書きに「御束脩」とは書かないようにしましょう。もしも、「束脩」と書いてベーコンかソーセージなどをお持ちになるのでしたら、それでも宜しいかもしれませんが……。

▶第13回「なぜ茶事に招かれた時などに、会費のほかに品物も添えるのでしょうか。」はこちらから

 

連載「教えて!石塚先生」はこちらから

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執筆者プロフィール

石塚 修

いしづか おさむ|1961年 栃木県生まれ。1985年 筑波大学大学院修了。現在、筑波大学人文社会系教授 博士(学術)。専門は茶の湯を中心とした食文化と日本文学との影響関係。著書『茶人のたしなみ 和歌俳句に学ぶ』(淡交社)『茶の湯ブンガク講座』(淡交社 )『西鶴の文芸と茶の湯』(思文閣出版 )『納豆のはなし-文豪が愛した納豆と日本人のくらし』(大修館書店 )ほか。第25回茶道文化学術奨励賞などを受賞。今日庵茶道教授(茶名 宗修)。裏千家淡交会巡回講師。

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