山粧う|秋の山が装いを変えるころ

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十月も半ばを過ぎ、山々が少しずつ秋の色に染まり始めています。木々は赤や黄色に色づき、秋晴れの空の下、山歩きやハイキングを楽しむのに心地よい季節を迎えました。

紅葉や黄葉に彩られた秋の山を、「山粧う(やまよそおう)」といいます。秋の季語の一つで、山がまるで化粧をしているように見えることから生まれた表現です。

この言葉の由来は、中国・北宋時代の画家、郭熙(かくき)の画論『林泉高致(りんせんこうち)』にあります。そこには、四季の山の姿を次のように表した一節があります。

「春山は淡冶(たんや)にして笑うが如く、夏山は蒼翠(そうすい)にして滴るが如し。秋山は明浄(めいじょう)にして粧うが如く、冬山は惨淡(さんたん)として眠るが如し」

春の山はほほ笑むように明るく、夏の山は深い緑が滴るよう。秋の山は澄みわたり、美しく装い、冬の山は静かに眠っているようだ、という意味です。

山の紅葉は、一般に標高の高いところから始まり、次第に麓へと下りてきます。同じ山でも、訪れる時期や場所によって、その色合いはさまざま。日々、異なる表情を見せてくれます。

秋の行楽シーズン。少しずつ装いを変えていく山々の姿に、目を向けてみてはいかがでしょうか。

 

撮影:ばりろく / PIXTA(ピクスタ)

 

参考文献

『茶趣をひろげる歳時記百科』(淡交社)

 国立国会図書館 レファレンス協同データベース

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