茶席の銘|十月

十月の茶席で用いられる茶杓の銘を、時期ごとにまとめました。

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十月 上旬

【時候】

朝冷(あさびえ)|秋の朝の冷え込み

そぞろ寒(そぞろさむ)|なんとなく感じる寒さ

肌寒(はださむ)|肌に感じる秋の寒さ

 

【天文・地理】

秋の田(あきのた)|稲が実った秋の田

豊の秋(とよのあき)|作物が豊かに実る秋

出来秋(できあき)|作物の収穫を迎える秋

野路の秋(のじのあき)|野の道に見られる秋景色

秋霖(しゅうりん)|秋に降り続く長雨

 

【動植物】

みのり(みのり)|穀物や果実が実ること

穂波(ほなみ)|稲穂が波のように揺れるさま

八束穂(やつかほ)|長く豊かに実った稲穂

田の実(たのみ)|田に実る稲。また、その実

富草(とみくさ)|稲の異称

稲筵(いなむしろ)|筵のように広がる稲の茂り

稲雀(いなすずめ)|実った稲に群がる雀

群雀(むらすずめ)|群れをなしている雀

花野(はなの)|秋草の花が咲く野

女郎花(おみなえし)|黄色い小花をつける秋の七草

粟花(あわばな)|女郎花の異称

初紅葉(はつもみじ)|色づき始めた木々の葉

薄紅葉(うすもみじ)|まだ淡く色づいた紅葉

薄柿(うすがき)|うっすらと色づいた柿

帰燕(きえん)|秋に南へ帰る燕

 

【暮らし・年中行事】

案山子(かかし)|田畑の鳥獣を追う人形

鳴子(なるこ)|音を鳴らして田の鳥を追う具

鳴竿(なるさお)|鳴子を先につけた竿

稲刈(いねかり)|実った稲を刈り取ること

稲の香(いねのか)|稲から漂う香り

稲束(いなづか)|刈り取って束ねた稲

稲舟(いなぶね)|刈り取った稲を運ぶ舟

落穂(おちほ)|刈り取りの際に落ちた穂

豊年(ほうねん)|農作物が豊かに実った年

一粒万倍(いちりゅうまんばい)|一粒の種が万倍に実ること

里祭(さとまつり)|村里で実りを祝う秋祭

村祭(むらまつり)|村の鎮守などの祭礼

 

十月 中旬

【時候】

朝冷(あさびえ)|秋の朝の冷え込み

そぞろ寒(そぞろさむ)|なんとなく感じる寒さ

肌寒(はださむ)|肌に感じる秋の寒さ

秋冷(しゅうれい)|秋になって感じる冷気

身に沁む(みにしむ)|秋の冷気が身に深く感じられる

 

【天文・地理】

秋の田(あきのた)|稲が実った秋の田

豊の秋(とよのあき)|作物が豊かに実る秋

出来秋(できあき)|作物の収穫を迎える秋

刈田面(かりたづら)|稲を刈り終えた田の面

野路の秋(のじのあき)|野の道に見られる秋景色

秋野(あきのの)|秋の草花に彩られた野

武蔵野(むさしの)|月や秋草が詠まれる歌枕

山の色(やまのいろ)|秋に色づいた山の景色

 

【動植物】

みのり(みのり)|穀物や果実が実ること

穂波(ほなみ)|稲穂が波のように揺れるさま

八束穂(やつかほ)|長く豊かに実った稲穂

田の実(たのみ)|田に実る稲。また、その実

富草(とみくさ)|稲の異称

稲筵(いなむしろ)|筵のように広がる稲の茂り

稲雀(いなすずめ)|実った稲に群がる雀

群雀(むらすずめ)|群れをなしている雀

芒野(すすきの)|芒の広がる野

むら芒(むらすすき)|群がって生える芒

尾花の波(おばなのなみ)|芒の穂が波のように揺れるさま

真葛原(まくずはら)|葛の生い茂る原

葛の裏風(くずのうらかぜ)|葛の葉裏を見せて吹く風

蔦葛(つたかずら)|木や岩などに絡みつく蔦

蔦の細道(つたのほそみち)|蔦の茂る宇津の山道

雁来る(かりくる)|秋に雁が渡ってくること

初雁(はつかり)|その秋初めて渡ってきた雁

二季鳥(にきどり)|雁の異称

落雁(らくがん)|空から舞い降りる雁

雁の文(かりのふみ)|雁に託した便り

雁の便り(かりのたより)|雁に託した便り

雁の玉章(かりのたまずさ)|雁に託した手紙

雁が音(かりがね)|雁の鳴く声

雁の棹(かりのさお)|棹のように列をなして飛ぶ雁

雁行(がんこう)|列をなして飛ぶ雁

雁鳴く(かりなく)|渡ってきた雁が鳴くこと

笑栗(えみぐり)|熟していがが開いた栗

落栗(おちぐり)|熟して地面に落ちた栗

木の実時(このみどき)|木の実が熟すころ

木の実の雨(このみのあめ)|木の実が雨のように落ちるさま

薄柿(うすがき)|うっすらと色づいた柿

柿の秋(かきのあき)|柿が色づき実る秋

枝柿(えだがき)|枝についた柿の実

包柿(つつみがき)|藁に包んで熟させた柿

初紅葉(はつもみじ)|色づき始めた木々の葉

薄紅葉(うすもみじ)|まだ淡く色づいた紅葉

籬の菊(まがきのきく)|垣根のほとりに咲く菊

雁来紅(がんらいこう)|葉鶏頭の異称

八千草(やちぐさ)|数多くの秋草

 

【暮らし・年中行事】

稲刈(いねかり)|実った稲を刈り取ること

稲の香(いねのか)|稲から漂う香り

稲束(いなづか)|刈り取って束ねた稲

稲舟(いなぶね)|刈り取った稲を運ぶ舟

落穂(おちほ)|刈り取りの際に落ちた穂

豊年(ほうねん)|農作物が豊かに実った年

一粒万倍(いちりゅうまんばい)|一粒の種が万倍に実ること

秋耕(しゅうこう)|収穫後の田畑を耕すこと

茸狩(きのこがり)|山野で茸を採ること

茸籠(きのこかご)|採った茸を入れる籠

茸山(たけやま)|茸の生える山

山苞(やまづと)|山から持ち帰る土産

草泊(くさどまり)|草刈りのため仮小屋に泊まること

小夜砧(さよきぬた)|夜に衣を打つ砧の音

遠砧(とおきぬた)|遠くから聞こえる砧の音

宵砧(よいきぬた)|宵に衣を打つ砧の音

里祭(さとまつり)|村里で実りを祝う秋祭

村祭(むらまつり)|村の鎮守などの祭礼

恵比寿講(えびすこう)|恵比寿を祀り、福を願う行事

 

十月 下旬

【時候】

秋冷(しゅうれい)|秋になって感じる冷気

身に沁む(みにしむ)|秋の冷気が身に深く感じられる

秋深し(あきふかし)|秋がいよいよ深まるころ

深秋(しんしゅう)|深まりゆく秋

晩秋(ばんしゅう)|秋の終わりのころ

暮の秋(くれのあき)|終わりに近づいた秋

末の秋(すえのあき)|秋の末。晩秋

行く秋(ゆくあき)|過ぎ去ろうとする秋

朝寒(あささむ)|晩秋の朝に感じる寒さ

夜寒(よさむ)|秋の夜に感じる寒さ

秋寂ぶ(あきさぶ)|秋が深まり寂しくなる

秋寂び(あきさび)|秋が深まった寂しい趣

 

【天文・地理】

後の月(のちのつき)|旧暦九月十三夜の月

十三夜(じゅうさんや)|旧暦九月十三日の月見の夜

栗名月(くりめいげつ)|栗を供える十三夜の月

豆名月(まめめいげつ)|豆を供える十三夜の月

名残の月(なごりのつき)|秋の名残を惜しむ十三夜の月

無双の月(むそうのつき)|並ぶものがないほどの名月

雲間の月(くもまのつき)|雲の切れ間に見える月

露霜(つゆしも)|露が凍り霜となったもの

露時雨(つゆしぐれ)|草木の露が時雨のようにこぼれるさま

山の色(やまのいろ)|秋に色づいた山の景色

山装う(やまよそおう)|紅葉に彩られた秋の山

深山の錦(みやまのにしき)|奥山の紅葉を錦に見立てた語

野山の錦(のやまのにしき)|野山の紅葉を錦に見立てた語

唐錦(からにしき)|紅葉の彩りを錦に見立てた語

鴫立沢(しぎたつさわ)|西行が秋の夕暮を詠んだ沢

槙立山(まきたつやま)|寂蓮が秋の夕暮を詠んだ山

 

【動植物】

芒野(すすきの)|芒の広がる野

むら芒(むらすすき)|群がって生える芒

尾花の波(おばなのなみ)|芒の穂が波のように揺れるさま

雁来る(かりくる)|秋に雁が渡ってくること

二季鳥(にきどり)|雁の異称

落雁(らくがん)|空から舞い降りる雁

雁の文(かりのふみ)|雁に託した便り

雁の便り(かりのたより)|雁に託した便り

雁の玉章(かりのたまずさ)|雁に託した手紙

雁が音(かりがね)|雁の鳴く声

雁の棹(かりのさお)|棹のように列をなして飛ぶ雁

雁行(がんこう)|列をなして飛ぶ雁

雁鳴く(かりなく)|渡ってきた雁が鳴くこと

笑栗(えみぐり)|熟していがが開いた栗

落栗(おちぐり)|熟して地面に落ちた栗

木の実時(このみどき)|木の実が熟すころ

木の実の雨(このみのあめ)|木の実が雨のように落ちるさま

柿の秋(かきのあき)|柿が色づき実る秋

枝柿(えだがき)|枝についた柿の実

包柿(つつみがき)|藁に包んで熟させた柿

籬の菊(まがきのきく)|垣根のほとりに咲く菊

残菊(ざんぎく)|重陽を過ぎても咲く菊

野路菊(のじぎく)|秋に白い花を咲かせる野菊

蔦葛(つたかずら)|木や岩などに絡みつく蔦

蔦の細道(つたのほそみち)|蔦の茂る宇津の山道

蔦紅葉(つたもみじ)|赤く色づいた蔦の葉

山紅葉(やまもみじ)|山の木々の紅葉

末枯(うらがれ)|草木が先から枯れ始めること

 

【暮らし・年中行事】

秋耕(しゅうこう)|収穫後の田畑を耕すこと

茸狩(きのこがり)|山野で茸を採ること

茸籠(きのこかご)|採った茸を入れる籠

茸山(たけやま)|茸の生える山

山苞(やまづと)|山から持ち帰る土産

小夜砧(さよきぬた)|夜に衣を打つ砧の音

遠砧(とおきぬた)|遠くから聞こえる砧の音

宵砧(よいきぬた)|宵に衣を打つ砧の音

晩鐘(ばんしょう)|夕暮れに鳴る鐘

暮鐘(ぼしょう)|日暮れを告げる鐘

浦の苫屋(うらのとまや)|定家が秋の夕暮を詠んだ、海辺の苫葺きの小屋

秋思(しゅうし)|秋に感じるもの思い

時代祭(じだいまつり)|京都の歴史をたどる祭礼

火祭(ひまつり)|松明が照らす鞍馬の祭礼

 

十月 通し(月全体を通じて使える景物)

【時候】

秋色(あきいろ)|景色に表れた秋の気配

秋麗(しゅうれい)|晴れて穏やかな秋の日和

釣瓶落し(つるべおとし)|秋の日が急に暮れること

 

【天文・地理】

秋高(しゅうこう)|空高く澄む秋

秋日和(あきびより)|晴れて穏やかな秋の天気

秋晴(あきばれ)|秋の澄みわたった晴天

秋の日(あきのひ)|秋の日差し。また秋の一日

秋の翳(あきのかげ)|秋の日がつくる陰り

秋の夕暮(あきのゆうぐれ)|秋の日が暮れてゆくころ

秋の夕(あきのゆうべ)|秋の夕方

金風(きんぷう)|秋に吹く風

朝霧(あさぎり)|秋の朝に立つ霧

夕霧(ゆうぎり)|秋の夕べに立つ霧

夜霧(よぎり)|秋の夜に立つ霧

庵の月(いおりのつき)|庵で眺める月

月代(つきしろ)|月の出前に空が白むこと

残る月(のこるつき)|夜が明けても空に残る月

里の秋(さとのあき)|村里に見られる秋景色

庭の秋(にわのあき)|草花や木々に秋を見せる庭

秋の山(あきのやま)|秋の気配に包まれた山

山の秋(やまのあき)|山に訪れた秋の風情

秋嶺(しゅうれい)|秋の山の峰

秋の嶺(あきのみね)|秋の空にそびえる山の峰

深山(みやま)|人里から遠い奥深い山

山里(やまざと)|山間にある人の住む里

山路(やまじ)|山の中を通る道

塩竃(しおがま)|陸奥の歌枕。能『融』ゆかり

 

【動植物】

鶉の里(うずらのさと)|鶉のいる里

鶉野(うずらの)|鶉のいる野

蓑虫(みのむし)|小枝や葉で蓑を作る蛾の幼虫

鬼の子(おにのこ)|蓑虫の異称

露葎(つゆむぐら)|露を宿した生い茂る草

木賊(とくさ)|秋に刈り、磨き物に用いる草

 

【暮らし・年中行事】

秋祭(あきまつり)|秋の実りに感謝する祭

柴の戸(しばのと)|柴で作った戸。山里の住まい

柴の庵(しばのいおり)|柴で屋根を葺いた粗末な庵

山家(やまが)|山の中にある家

小柴垣(こしばがき)|柴を組んで作った垣根

杣人(そまびと)|山で木を伐る人

夜学(やがく)|秋の夜に学ぶこと

秋興(しゅうきょう)|秋の景に起こる興趣

融(とおる)|月下に舞う源融を描いた能

井筒(いづつ)|井戸の囲い。また、能の曲名

 

参考文献

『月刊淡交テキスト 実践 取り合わせのヒント(2018)』淡交社(絶版)
『茶趣12ヵ月ハンドブック』淡交社
『二十四節気で親しむ 茶の湯の銘』淡交社

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