秋の空|高く澄みわたる空

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晴れの日。ふと空を見上げると、どこまでも高く、澄みわたる秋空が広がります。「天高く馬肥ゆる秋」という言葉があるように、高く青い空は、昔から秋を象徴する景色です。

秋の空が澄んで見えるのには、この季節の空気が関係しています。夏は海から湿った空気が流れ込みやすく、空気中の水蒸気やちりなどが多いため、空がかすんで見えることがあります。一方、秋になると大陸から乾いた空気に覆われる日が増え、空気中の水蒸気も少なくなるため、遠くまで見通しやすくなります。

また、秋には「うろこ雲」や「いわし雲」と呼ばれる、小さな雲が空一面に並ぶ光景もよく見られます。これらは「巻積雲(けんせきうん)」や「高積雲(こうせきうん)」と呼ばれる雲です。夏によく見られる、低いところから大きく立ち上がる積乱雲とは異なり、秋にはこうした雲が高い空に広がるため、空をいっそう高く感じさせます。

ちなみに、「天高く馬肥ゆる秋」のもとになった表現の一つが、中国・初唐の詩人、杜審言(としんげん)の詩にある一節「秋高くして塞馬(さいば)肥ゆ」です。現在では爽やかで実り豊かな秋を表す言葉として親しまれていますが、もとは北方の辺境では秋になると馬が肥え、騎馬による動きが活発になることへの警戒を含んだ言葉でした。

夏にはあまり意識しなかった空の高さに気づくことも、季節が移り変わったことを知る小さなきっかけなのかもしれません。

 

 

 

撮影:Solaris_p / PIXTA(ピクスタ)

参考文献

『二十四節気で親しむ 茶の湯の銘』淡交社

気象庁「はれるんランド」
秋高馬肥 | Science Portal China

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