
九月十三日頃は、七十二候の「鶺鴒鳴(せきれいなく)」。セキレイが鳴く頃とされています。
セキレイの仲間はスズメ目セキレイ科に属し、日本ではハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイなどを見ることができます。長い尾を上下に振りながら歩く姿が特徴的で、川や池などの水辺をはじめ、農耕地や市街地など、私たちの身近なところにも姿を現します。
なかでもセグロセキレイは日本固有の鳥で、北海道から九州まで全国に生息しています。平地の川や池、農耕地などの周辺を歩きながら虫を捕らえ、「ジージー、ジージー」と濁った声で鳴きます。
そんなセキレイは、日本の神話にも登場します。『日本書紀』には、伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)が、鶺鴒が尾を上下に動かす姿を見て、夫婦和合の方法を知ったという話が記されています。そのため、後世には「恋教え鳥」「嫁教え鳥」などとも呼ばれるようになりました。
水辺から街なかまで、意外と身近に暮らしているセキレイ。「鶺鴒鳴」を迎えたら、長い尾をせわしなく振る小さな鳥と、その鳴き声を探してみてはいかがでしょうか。
撮影:right-w / PIXTA(ピクスタ)
参考文献
茶趣をひろげる 歳時記百科』淡交社
セグロセキレイ日本野鳥の会 京都支部
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