
八月二日ごろから七十二候は「大雨時行(たいうときどきふる)」。文字どおり、「時折、大雨が降る頃」を表した候です。
ここでいう「大雨」は、何日も降り続く長雨ではありません。強い日差しで暖められた空気が上昇し、積乱雲が発達して降る激しい雨のことです。夏の午後、青空が一転して雷鳴が響き、激しい雨が降ったかと思えば、ほどなく晴れ間が戻る。そんな夏らしい空模様が見られる季節です。
激しい雨は時に人々を驚かせますが、一方で乾いた大地を潤し、田畑や草木に恵みをもたらします。稲穂が実り始めるこの時季には、こうした雨が豊かな実りを支える大切な自然の営みでもありました。
真夏の厳しい暑さはまだ続きますが、雨が熱を冷まし、心地よい風が吹き抜けるひとときがあります。そんな自然の小さな変化に、季節の移ろいを感じられる頃です。
撮影:tomotomo/ PIXTA
参考文献
『茶趣をひろげる 歳時記百科』淡交社
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