六月の香り

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季節は香りによっても感じられます。

店先に並ぶ青梅の爽やかな香り。梅酒や梅シロップを仕込む際、台所に広がる青い香りには瑞々しさがあります。

この時期、白い花を咲かせる梔子(くちなし)は甘い香りを漂わせます。遠くからでも気づくほど濃厚なその香りは、初夏の訪れを感じさせます。

雨が降り出す前や降った後、濡れた土から立ちのぼる香りや湿り気を帯びた風の香りに気づくと、梅雨の訪れを感じます。

森や木立の中では、雨を含んだ葉や苔の香りがいっそう濃くなります。緑に包まれた空間に立つと、この季節ならではの豊かな気配を感じることができます。

目に映る景色だけでなく、香りもまた季節を教えてくれます。六月には六月ならではの香りがあり、その香りの中にこの時期の風景が重なっています。

 

撮影:ysnature/ PIXTA

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