二十四節気の一つ「小満(しょうまん)」は、五月二十一日ごろから六月四日ごろを指します。草木が勢いよく伸び、万物が少しずつ満ちていくころとされます。
「小満」の「満」には、草木や作物が少しずつ満ちてゆくという意味があります。麦が穂をつけ、人々がひとまず安心したことから、この名が生まれたともいわれています。
「大満」ではなく「小満」とされているところには、少しずつ満ちてゆく自然の変化を受け取ってきた感覚が表れています。十分ではなくとも、順調に育っていることに安堵する。春から初夏へ移るこの時期には、そうした穏やかな感覚が重ねられてきました。
田植えを控えた田には水が引かれ、木々は成長し、柔らかな若葉は葉を広げながら緑を深めていきます。
小満とは、草木だけでなく、季節そのものが満ちてゆく頃なのかもしれません。
撮影:K,Kara/ PIXTA
参考文献
『茶趣をひろげる 歳時記百科』淡交社
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