
十月二十三日頃から、七十二候は「霜始降(しもはじめてふる)」。二十四節気「霜降」の初候にあたり、北国や山間部などで霜が降り始めるころを表しています。
霜は、空気中の水蒸気が冷えた地面や草木の表面で、直接氷の結晶となって付着したものです。「霜が降る」といいますが、実際には空から降ってくるわけではありません。晴れて風の弱い夜には、地面の熱が空へと逃げる「放射冷却」によって地表付近の温度が下がり、霜ができやすくなります。気温が三〜四度でも、地面付近では零度以下になり、霜が降りることもあります。朝、草の葉や地面がうっすらと白く覆われるのは、この小さな氷の結晶によるものです。
霜が見られるほどの冷え込みは、農作物にとって注意が必要です。秋の早い時期に降りる「早霜(はやじも)」は、野菜や果物の葉などを傷め、収穫に影響を与えることがあります。
冷え込んだ朝、草木の表面に生まれる霜。いよいよ冬の足音が聞こえてきます。
撮影:nuko / PIXTA(ピクスタ)
参考文献
『茶趣をひろげる 歳時記百科』(淡交社)
日本気象協会「二十四節気の『霜降』とは?意味や木枯らし1号を解説」
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