
お盆を目前に控えた八月中旬。家々ではご先祖を迎えるための準備が整えられ、夕暮れには「迎え火」を焚く支度が始まります。揺れる炎は、ご先祖が迷うことなく家へ帰って来られるように灯される道しるべとされてきました。
迎え火は、盂蘭盆会(うらぼんえ)の始まりを告げる大切な行事です。夕暮れになると、門口や庭先で火を焚き、ご先祖を家へ迎え入れます。迎え火では、麻の茎を乾燥させた「苧殻(おがら)」を炮烙(ほうろく)などの上で焚くことが多く、地域によっては麦藁や稲藁、松葉などが用いられることもあります。
お盆は、ご先祖を供養するだけでなく、家族が集まり、命のつながりに思いを寄せるひとときでもあります。迎え火には、「今年もどうぞわが家へお帰りください」という願いとともに、ご先祖を敬い、家族の絆を大切にする日本人の心が込められています。
撮影:rieo / PIXTA(ピクスタ)
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