はなの茶の湯ノオト
~茶事亭主への道~第7回|愉快なお茶活

モデルとして活動するはなさんが綴る、茶の湯のお稽古ノート。

茶道歴10年。それでもお点前はまだまだ手探りで、毎回どこか新しい発見があります。そんな日々の中で、「できないこと」と向き合いながら、茶事の亭主を目指していきます。

くすっと笑ってしまうような出来事も、思わず立ち止まるような気づきもそのままに。少しずつ身体で覚えていく茶の湯の時間を、同じ目線でたどります。

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記事内容

お茶のお稽古に通っていらっしゃる先輩方は、いくつになってもお元気です。抹茶が持つカテキンがパワーになるのか、はたまたお点前を覚えることが脳トレにもつながっているのか。お点前中の動作は内転筋を鍛え、日常で必要な筋肉のトレーニングにもなります。

色々な要素が考えられますが、一番の理由はやっぱり、お稽古場で同じ社中の仲間と会って、お喋りしている時間が楽しい!……そんな気がします(笑)。90代の方も茶道会館のお稽古に何十年も通われているそうで、お茶活(ちゃかつ)は健康な毎日を1日でも多く送るための秘訣ですね。

 

先日、週末のお稽古をお休みすることになり、振替で平日の部に参加させていただきました。ご一緒させていただいたのは、「愉快な先生方」と呼ばせていただいている大好きなベテランチーム。

駅からのバスで「愉快な先生方」のお一人、荻野先生にお会いし、お稽古場までご一緒させていただきました。門をくぐると、今度は「はなちゃ〜ん!」と、遠くから、こちらも「愉快な先生方」のお一人、吉田先生が声をかけてくださいました。80代のお二人は人生の大先輩でもありますが、お稽古が始まる前の時間はずっとプロ野球の話をしていました(笑)。すると、またまた「愉快な先生方」のお一人の青木先生がいらして、今度は登山の話で盛り上がりました。みなさん、好奇心旺盛で、どんな話題が飛び出しても会話が弾みます。

この日、待合の茶室で周りに人だかりが出来ていたので、覗き込んでみると、小さな花入には見たことのない花が。朱色の苞(ほう)が重なり、その姿がエビに似ていることから「コエビソウ」と名付けられたそう。しかも、別名が「ベロペロネ」。ねるねる、ペロペロ、お菓子みたい! 愛嬌のある名前に、みんなで大笑いしてしまいました。

 

いつもとは違う雰囲気の中、朝礼が始まり、それぞれのお稽古場へと向かいました。私が参加させていただくのは、椅子を使った「立礼」のお稽古。第一回京都博覧会が開催された時、正座に慣れていない方のために裏千家十一代のお家元・玄々斎が発案されたお点前です。

まずは、吉田先生が初炭手前をされるということで、私は東(とう)である吉田先生を補佐する半東を任されました。茶室に入る前に、吉田先生とあれこれ打ち合わせをし、いざ始まると

「はなさん、金魚のフンみたいに先生にくっ付かなくても大丈夫です」

と、お稽古をしてくださる宗雅先生から一言。半東は半東の役割があり、吉田先生に常にくっ付いている必要はないのですね!まるで、コントのような場面をお見せしてしまいました。

 

 

愉快な先生方には日々、教えていただくことがたくさんあって、いつもくっ付いていたくなります。私もみなさんみたいに、好奇心旺盛で、元気に歳を重ねていきたいな。お稽古を続けていれば、カテキンパワー、脳トレ、筋トレ、そして気の置けない仲間たちとのおしゃべりで、健康な毎日を過ごせそうです。

 

 

撮影:北見宗雅

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記事詳細情報

執筆者

はな

はな|神奈川県横浜市出身。2歳から横浜のインターナショナルスクールに通い、17歳からモデルを始める。上智大学比較文化学部比較文化学科で美術史を学び 、テレビ・ラジオなど活動を広げる。現在もファッション誌で活躍するかたわら、FMヨコハマ「Lovely Day~hana金~」(毎週金曜)のナビゲーターをつとめる。2016年に雑誌「淡交」での連載をきっかけにお茶の稽古を始め、これまでに『はな、茶の湯に出会う』『今日もお稽古日和』『ニッポン茶室ジャーニー』(いずれも淡交社刊)などお茶に纏わる書籍を出版。2003年にパンダ大使、2017年に国宝応援大使、2019年に奈良国立博物館評議員に就任。TANKO+では「はなの茶の湯ノオト~茶事亭主への道~」を連載中。

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