お茶のお稽古に通っていらっしゃる先輩方は、いくつになってもお元気です。抹茶が持つカテキンがパワーになるのか、はたまたお点前を覚えることが脳トレにもつながっているのか。お点前中の動作は内転筋を鍛え、日常で必要な筋肉のトレーニングにもなります。
色々な要素が考えられますが、一番の理由はやっぱり、お稽古場で同じ社中の仲間と会って、お喋りしている時間が楽しい!……そんな気がします(笑)。90代の方も茶道会館のお稽古に何十年も通われているそうで、お茶活(ちゃかつ)は健康な毎日を1日でも多く送るための秘訣ですね。
先日、週末のお稽古をお休みすることになり、振替で平日の部に参加させていただきました。ご一緒させていただいたのは、「愉快な先生方」と呼ばせていただいている大好きなベテランチーム。
駅からのバスで「愉快な先生方」のお一人、荻野先生にお会いし、お稽古場までご一緒させていただきました。門をくぐると、今度は「はなちゃ〜ん!」と、遠くから、こちらも「愉快な先生方」のお一人、吉田先生が声をかけてくださいました。80代のお二人は人生の大先輩でもありますが、お稽古が始まる前の時間はずっとプロ野球の話をしていました(笑)。すると、またまた「愉快な先生方」のお一人の青木先生がいらして、今度は登山の話で盛り上がりました。みなさん、好奇心旺盛で、どんな話題が飛び出しても会話が弾みます。
この日、待合の茶室で周りに人だかりが出来ていたので、覗き込んでみると、小さな花入には見たことのない花が。朱色の苞(ほう)が重なり、その姿がエビに似ていることから「コエビソウ」と名付けられたそう。しかも、別名が「ベロペロネ」。ねるねる、ペロペロ、お菓子みたい! 愛嬌のある名前に、みんなで大笑いしてしまいました。
いつもとは違う雰囲気の中、朝礼が始まり、それぞれのお稽古場へと向かいました。私が参加させていただくのは、椅子を使った「立礼」のお稽古。第一回京都博覧会が開催された時、正座に慣れていない方のために裏千家十一代のお家元・玄々斎が発案されたお点前です。
まずは、吉田先生が初炭手前をされるということで、私は東(とう)である吉田先生を補佐する半東を任されました。茶室に入る前に、吉田先生とあれこれ打ち合わせをし、いざ始まると
「はなさん、金魚のフンみたいに先生にくっ付かなくても大丈夫です」
と、お稽古をしてくださる宗雅先生から一言。半東は半東の役割があり、吉田先生に常にくっ付いている必要はないのですね!まるで、コントのような場面をお見せしてしまいました。

愉快な先生方には日々、教えていただくことがたくさんあって、いつもくっ付いていたくなります。私もみなさんみたいに、好奇心旺盛で、元気に歳を重ねていきたいな。お稽古を続けていれば、カテキンパワー、脳トレ、筋トレ、そして気の置けない仲間たちとのおしゃべりで、健康な毎日を過ごせそうです。

撮影:北見宗雅
