
六月になると、一般の家庭でも梅酒や梅シロップ、梅干しなどを仕込む「梅仕事」を楽しむ光景が見られます。旬を迎えた梅の実を加工し、長く味わうための季節の手しごとです。
梅酒を仕込む際には、アルコール分20度以上の酒が用いられます。なかでも、35度前後のホワイトリカーは保存性が高く、一般の家庭でも広く利用されています。
梅をよく洗って水気を拭き取り、蔕(へた)を取り除いたあと、氷砂糖とともに瓶へ重ね入れ、酒を注いで仕込みます。
実の先端にある蔕(へた)は、竹串や爪楊枝などで軽く押すようにすると、きれいに取り除くことができます。梅の甘く爽やかな香りに包まれながら、一つひとつの実に手をかける時間も、梅仕事ならではの楽しみです。
近年は手軽に作れる保存瓶や材料も多く販売され、初めて梅仕事に挑戦する人も少なくありません。時間とともに少しずつ変化していく香りや色合いを待つのも、この季節ならではの楽しみです。
手を動かしながら旬の恵みを閉じ込める梅仕事には、昔から変わらない暮らしの知恵と、季節を味わう喜びが息づいています。
撮影:ツルカメデザイン/ PIXTA
参考文献
『茶趣をひろげる 歳時記百科』淡交社
チョーヤ梅酒株式会社「梅酒の作り方」
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