
まもなく暦の上では「入梅(にゅうばい)」を迎えます。入梅とは、梅雨の時期に入るころを示す雑節(ざっせつ)のひとつです。
雑節とは、二十四節気や七十二候を補うために設けられた、日本独自の暦の目安です。節分や彼岸、八十八夜、土用なども雑節に含まれます。季節の移り変わりや農作業の時期をより細やかに知るために用いられ、人々の暮らしと深く結びついてきました。
「梅雨」は、梅の実が熟すころに降る長雨であることから、この名が付いたといわれています。青梅が少しずつ色づきはじめる頃に訪れる雨の季節。その始まりを示す言葉が「入梅」です。
現在では、気象庁が地域ごとに「梅雨入り」を発表しますが、暦の上の入梅はそれとは別のものです。実際の天候とは必ずしも一致しませんが、昔の人々にとっては、田植えや農作業の時期を知る大切な目安でした。
暦の上の「入梅」は、雨の季節の訪れを知らせる昔ながらの目安です。
撮影:tenjou/ PIXTA
参考文献
『茶趣をひろげる 歳時記百科』淡交社
『二十四節気で親しむ 茶の湯の銘』淡交社
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