日々に和菓子第2回|佐保姫

暮らしの中で、和菓子をいただいてみませんか。きっと、心豊かになるはずです。

京都在住の和菓子好きユニット「日々に和菓子」が、四季折々の和菓子をご紹介します。

Article

記事内容

 

日本の四季を司る四柱の女神のうち、春の訪れを告げるのが「佐保姫」です。

現在の奈良市・平城京から見て、太陽が昇り、春がやってくる方角である東に位置する佐保山。

その柔らかな山容を神格化した存在として、佐保姫は多くの和歌や文学の中に描かれてきました。

 

陰陽五行説において、東という方角は「春」の象徴でもあります。

春の陽光に包まれた佐保山には、白く淡い霞がたなびきます。

その幻想的な光景は、いつしか「佐保姫がまとう繊細な衣」に例えられるようになりました。

風にそよぎ、山を覆う霞の透明感は、まるで絹を織りなした衣のよう。

 

佐保姫の 霞の衣 裁ち断ちて 柳の糸に 縫ひや合はせむ

(古今和歌集)

 

 

本日の和菓子は青洋さんの「佐保姫」です。

伝統的なこなしで包まれているのは、モダンな味わいのキャラメルあん。

白あんとキャラメルの調和は、春らしい優しい甘さを生み出します。

そして、その姿は、佐保姫がまとう衣を思い起こさせます。

少しくすんだ淡いピンクのグラデーションは、佐保姫が通り過ぎた後、眠っていた山々が静かに春色へと染め上げられていくかのよう。

 

**************

菓銘:佐保姫

ご製:和菓子店 青洋

住所:京都市北区紫竹西野山町54-1

器:敷板

作:ハタノワタルさん

撮影・文:日々に和菓子

**************

※掲載した和菓子が販売されているとは限りません。
※販売状況は店舗にお尋ねください。

連載「日々に和菓子」はこちらから

Detail

記事詳細情報

執筆者プロフィール

日々に和菓子

京都在住の和菓子好きユニット。
茶の湯をベースとしながら、「日々の暮らしの中で、和菓子をいただく」をコンセプトに活動中。
Instagram(@hibiniwagashi)も日々更新。

茶の湯を学ぶコンテンツが
読み放題

有料会員になると、200点以上の動画・電子書籍・記事・茶道辞典・イベント情報などのコンテンツをすべてご利用いただけます

月額990円(税込)

いつでも解約可能