9月に入ってから雨が降る日が多く、お稽古場の茶室から見る景色もしっとり、秋めいてきました。つい先日まで猛暑でぐったりしていた木々や草花も、少しホッとした様子。天から降り注ぐ雨粒を気持ち良さそうに纏(まと)っています。
先日お休みしたお稽古の振替で、今週は愉快な先生方とご一緒の時間にお稽古をさせていただきました。
久しぶりのお稽古。まずは薄茶点前からリセットしよう思い、家を出る直前に茶道会館のYouTubeチャンネルで風炉の薄茶点前の動画をチェックしました。そしていよいよお稽古本番。すると先生方から「好きなお点前をしてくださいね。濃茶かしら?」と一言。イエス!レッツ・コイチャです!
「久しぶりだから」と言う理由で、また自分を甘やかすところでした。濃茶点前は薄茶点前より時間がかかるし、飛び入り参加の私でお稽古の時間が伸びてしまうのも、申し訳ない。この日も先生方に甘え、復習していなかった濃茶点前のお稽古をさせていただきました。
風炉のお点前で必ず登場する「引き柄杓」。水指から水をすくい、釜や茶碗に入れた後の柄杓の扱い方なのですが、これがなかなか上手く出来ないのですよね。柄杓の柄(え)を人さし指の先と中指の先の間に乗せ、少し引いたところで親指をぐるりと回し込み、そこからスススのス〜と指を柄杓の先(切止)まで運んでいく。ウルトラC級の技の見せ所ですが、毎回、宗雅先生の厳しいチェックが入ります。
10年経っても、苦手意識が消えない場面に今回もつまずいてしまいましたが、お客様に入ってくださった先生方に美味い濃茶を練ることができたので、一安心。

お稽古の最後に「なぜお稽古を続けているのか」という話題でひと盛り上がりました。その理由は「静寂を求めて」「着物を着たいから」など、人それぞれ。
中には「茶名を取るため」「先生になるため」、目標を掲げてお稽古を頑張る方もいらっしゃるかもしれません。
「でも、その答えが見つからなくても、それはそれで良し!なぜなら、続けているだけで、こんなに素敵な人たちとの出会いが生まれるのですものね!アハハ!」
先生方がおっしゃる通りです。一服のお茶でつながる、ご縁。お茶を続けていれば、あらゆる垣根を超えて、愉快で、素敵で、元気な方々と出会うことができる。「なぜお稽古を続けているのか分からない」人も、茶室を見渡してみると、案外身近なところにその答えが見つかるかもしれませんね。

