
昨日9月25日は中秋の名月。
この美しい月を愛でる習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。
かつて貴族たちは、池に船を浮かべて管弦に興じ、風雅な観月の宴を開いていました。
やがてその営みが民衆へと広がると、実りの秋を祝う収穫祭と結びつき、現在のようなお月見の形式が生まれたそうです。
中秋の名月が「芋名月」とも呼ばれるのは、まさにこうした観月の風習に収穫祭が溶け込んだ名残。
夜空の名月に、里芋をはじめとする農作物がそっと供えられます。
さて、中秋の名月と満月は、必ずしも重なるとは限らないもの。
今年の満月は9月27日とのことです。
今週末は、実りの秋の恵みにそっと感謝を寄せながら、静かに夜空を見上げてみてはいかがでしょうか。

本日の和菓子は、紫野源水さんの「芋名月」。
ころんとした里芋の姿を模した一品です。
羽二重製のものは珍しい。
素朴な芋の風情は香ばしい焼き目で表現され、孫芋をイメージした小さな突起には、練り切りの上にニッキが添えられています。
細部に宿るこだわりが、ありがたく感じます。
もちもちと柔らかく、それでいて心地よい弾力のある生地、そこに香ばしい焼き目とニッキの芳香が重なり合う、絶妙なハーモニーに心が満たされます。
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菓銘:芋名月
ご製:紫野源水
住所:京都市北区小山西大野町78-1
器:黒錆虫喰小皿
作:大山求さん
撮影・文:日々に和菓子
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