七夕|星に願いを託す

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七月七日は「七夕(たなばた)」。夜空を見上げ、笹竹に願いを書いた短冊を飾る、日本を代表する夏の行事です。

七夕は、中国から伝わった牽牛(けんぎゅう)・織女(しょくじょ)の星伝説や、裁縫や書道などの上達を願う「乞巧奠(きこうでん)」の風習をもとに、日本古来の棚機(たなばた)の信仰や、水で穢れを祓う禊の風習、農耕儀礼など、さまざまな儀礼や風習が重なり合って生まれたといわれます。奈良時代には宮中でも行われるようになり、江戸時代には五節句の一つとして庶民にも広まり、現在の七夕へと受け継がれました。

茶の湯でも、七夕は夏の代表的な趣向として親しまれてきました。天の川や短冊を意匠とした茶碗や薄茶器、七夕にちなむ銘の茶杓、機織りにちなむ糸巻蓋置、芸事の上達を願う乞巧奠に由来する筆洗形茶碗、織姫が天の川を渡る小舟に見立てた釣舟花入など、七夕にまつわる道具が数多く伝わっています。こうした道具の取り合わせによって、一席に七夕の物語や人々の願いが映し出されます。

一年に一度だけ巡る星の逢瀬に思いを寄せながら季節の趣向を楽しむ。七夕は、さまざまな歴史や風習を紡ぎ、人々が願いを託してきた行事です。

 

撮影:木の葉/ PIXTA

参考文献

茶趣をひろげる 歳時記百科』淡交社

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