“ 利休の美意識から生まれた ”
樂茶碗
モデル:黒樂茶碗 五代宗入造 銘「頭巾」
先生 今回は樂茶碗、特に黒樂茶碗を見ていきましょう。持った感じはどうですか?
生徒M 全体的に厚めでやわらかく、丸みを帯びた形ですね。鈍く光る肌の質感はきめ細かさもあって、手のひらにピタッと吸いつきます。色は黒よりも漆黒って感じでしょうか。
先生 抹茶をいただくために顔を近づけると、見込みがブラックホールのようで吸い込まれそう、なんて言う人もいるくらい。黒樂茶碗特有のこの黒色には、実際の見込みをより深く見せる視覚的な効果があります。また、黒樂を含めたすべての樂茶碗は手捏(てづく)ねといって、ろくろや型を使わずに手で成形しているので、直線的ではない、やわらかい線の印象になることが多いかもしれません。……
