お茶会に来てみませんかと呼ばれたら「茶会」か「茶事」かを確認しましょう

  • 執筆:石塚 修

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茶の湯の経験者は、未経験の方から「お茶会に呼ばれたのですが、どうしたらよいですか」という質問をよく受けます。
ここで大切なのは、「茶事」と「大寄せ茶会」との区別をすることです。

 

そもそも本来の「茶会」とは、個人が客を招き催すもので、

  • 炭を置き(初炭手前)
  • 懐石(食事)を出し
  • 濃茶をいただき
  • 炭を整え(後炭手前)
  • 薄茶をいただく

という流れで進みます。

季節などで順序が変わったり、省かれたりする場合もありますが、4時間ほどかかるイベントです。現代では、これは一般的に「茶事」と呼ばれています。

 

一方で「大寄せ茶会」とは、「茶事」を薄茶席・濃茶席・点心席(簡単な食事)とパーツにわけ、各席を30分程度で進行し、客が各席を回る形式のものです。大正時代に始まり、現代では「茶会」と言うとこちらを指す場合が多いです。

客として参加するのに、どの程度の「覚悟」が求められるかは、以上の説明を読んだだけでもおわかりになると思います。初心者をいきなり茶事に招待することはあまりないのですが、ときには、あえて茶事に招待して、茶の湯の醍醐味を知ってもらおうという方もいないとも限りません。

 

招待されたときに「大寄せですか」と確認しておくことも大切でしょう。

「大寄せ茶会」の場合ならば、招待してくださった方の席のみを楽しみ、食事を頂いて帰ってきても一向にかまわないわけです。(スタンプラリーのように全席をコンプリートするには、参会者の数によっては長い待ち時間が求められる場合もありますので注意してください)

そして、もっとも気になる作法については、寄付(よりつき)という待合室で、やさしそうな方を見つけて、「なにもわからない初心者ですので、もしもよろしければご一緒させてください」とお声がけすれば、たいていの方はやさしく導いてくださいますので、ご心配いりません。

 

ポイントは、茶席に入る時は、“かならず左右に客がいるポジションに座る”ことです。

メインゲストである「正客(しょうきゃく)」と最後に器物などを返す務めがある「末客(まっきゃく)、つまり『詰め』」のポジションは、左右に客が座ることがないからです。慣れないうちは、お客様同士の「間」に入れていただくのが安心でしょう。

 

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執筆者プロフィール

石塚 修

いしづか おさむ|1961年 栃木県生まれ。1985年 筑波大学大学院修了。現在、筑波大学人文社会系教授 博士(学術)。専門は茶の湯を中心とした食文化と日本文学との影響関係。著書『『茶人のたしなみ 和歌俳句に学ぶ』(淡交社)『茶の湯ブンガク講座』(淡交社 )『西鶴の文芸と茶の湯』(思文閣出版 )『納豆のはなし-文豪が愛した納豆と日本人のくらし』(大修館書店 )ほか。第25回茶道文化学術奨励賞などを受賞。今日庵茶道教授(茶名 宗修)。裏千家淡交会巡回講師。

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