
隅田川は、東京を流れる川で、古くから桜の名所として知られています。浅草から向島にかけての川沿いには桜並木が続き、春になると花見の人々でにぎわいます。
この川はまた、古典文学にも登場する場所です。『伊勢物語』では、旅を続ける男が川辺で都鳥を見て、
名にし負はば いざ言問はむ都鳥 わが思ふ人は ありやなしやと
と歌を詠んだ場面が知られています。隅田川は、都を離れた旅の地として描かれています。
この川の景色は茶道具の意匠にも見られます。型物香合番付西方四段目にある隅田川香合は染付の香合で、柳と屋形船の景色が描かれたものです。江戸の水辺の風景を表した意匠として知られています。
撮影: aki / PIXTA
参考文献
『伊勢物語』
『新版 茶道大辞典』淡交社(絶版)
