お稽古場から風吹いて第3回|茶箱に、心動く

  • 執筆:住吉美紀 (フリーアナウンサー・文筆家)

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いよいよ本格的な暑さがやってくる。風炉前に座るだけで汗が吹き出してきそうだ。そんな七月、先生は毎年、茶箱のお稽古をつけてくださる。

初めて茶箱を見た時のときめきは、今でも忘れられない。蓋を開けると、お点前に必要な道具がこぢんまりと、しかし過不足なくまとまっている。子どもの頃、雛飾りの道具を眺めた時の気持ちが蘇る。小さいのに引出しが出てくる簞笥(たんす)、鏡が開く鏡台(きょうだい)、お椀の蓋がちゃんと開く御膳揃の精巧さと可愛さに感激した、あの気持ちだ。

茶箱の中は、すべての道具が巧く収まるよう考え尽くされている……

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執筆者プロフィール

住吉美紀

すみよし みき|国際基督教大学(ICU)卒業後、1996年にアナウンサーとしてNHK入局。紅白歌合戦総合司会ほかを担当。2011年よりフリーに。TOKYO FM 朝の人気ワイド番組「Blue Ocean」のパーソナリティを務める。茶名は宗美。近著に『50歳の棚卸し』(講談社)。2025年1月号より、『なごみ』に同タイトルの連載を執筆。

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