釜の見方が変わる部分の名前を知ろう

茶の湯の道具に欠かせない道具「釜」。終始茶席に掛けられ、その存在感はひときわ大きいものです。釜は、ただの鉄製の湯沸かしではありません。湯を沸かすための道具でありながら、多くの見どころがあり、その部分の数だけ名称があります。ここでは、主な部分名称を上から順に見ていきましょう。

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上部(蓋まわり)

摘み(つまみ) 蓋の上に付く持ち手部分。形や材質によって印象が異なります。

座(ざ) 摘みの下に設けられる台座部分。摘みとの取り合わせが、蓋全体の表情をつくります。

蓋(ふた) 釜の口を覆う部分。釜と同じ鉄で作られた共蓋(ともぶた)や、銅製の唐銅蓋(からかねぶた)などがあります。蓋の材質や作りも見どころの一つです。

 

口から肩へ

口造り(くちづくり) 釜の口縁部分のつくり。厚みや立ち上がりに作行きがあらわれます。

甑(こしき) 口の下に設けられる段状の部分。釜の構造上の区切りとなる箇所です。

肩(かた) 甑の下から張り出す部分。釜全体の姿を決める重要なところです。

 

胴まわり

鐶付(かんつき) 鐶(かん)を通すために左右に付けられる突起部分。釜の見どころとして分かりやすい箇所で、形には鬼面(きめん)・松毬(まつかさ)・兎耳(うさぎみみ)などがあります。鐶付の形によって、釜の印象は大きく変わります。

胴(どう) 釜の中央部。量感や張りが、その釜らしさを形づくります。

羽落ち(はおち) 胴から羽へ移るあたりの段差部分。形の変化が見える箇所です。

羽(はね) 胴の外側に張り出す縁部分。風炉釜に見られる構造です。

 

下部(底まわり)

火包(ひづつみ) 胴の下部、火に包まれる部分。火との関係を示す箇所です。

火受(ひうけ)/真底(まぞこ) 釜の底の中央部。火を直接受ける最下部を指します。

湯口(ゆぐち) 釜底の火受(ひうけ)の中央にあるくぼみ。釜を鋳造する際に湯を注ぎ込んだ跡で、堰(せき)ともいいます。丸堰(まるぜき)・平堰(ひらぜき)などの別があります。

 

釜もまた、これだけ多くの名称があります。茶席で静かに掛けられている釜を、上から順に思い浮かべてみてください。名称を知るだけで、その姿は少し違って見えてきます。

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