
上部(口まわり)
口造り(くちづくり) 口の部分全体の形。厚みや立ち上がりなどを含めてこう呼びます。わずかな違いが、引き締まった印象をつくります。
捻返し(ひねりかえし) 口縁の内側に入り込む返りの部分。口造りの締まりを感じるところです。
甑(こしき) 口の下にある段状の部分。蓋を受けるためのつくりです。
甑際(こしきぎわ) 甑の縁の部分。段の立ち上がりが見えるところです。
中央部(肩から胴へ)
肩(かた) 甑の下から張り出す部分。茶入の印象を大きく決める場所です。
胴(どう) 茶入の中央部。量感や張りが、その茶入らしさを形づくります。
胴紐(どうひも)/腰帯(こしおび) 胴の中ほどにめぐる帯状の筋。意匠としての見どころにもなります。
腰(こし) 胴から下へ移る部分。ここに締まりがあると、全体が安定して見えます。
裾(すそ) 腰から底へ向かう広がり。茶入の落ち着きを決める部分です。
下部(底まわり)
釉際(くすりぎわ) 釉薬がかかっている部分と、土見との境目。釉の止まり方に景色があらわれます。
土見(つちみ) 釉薬のかかっていない素地の部分。土味が見えるところです。
底(そこ) 茶入の最下部。畳付(たたみつき)・盆付(ぼんづけ)・板付(いたづけ)とも呼ばれます。さらに底の切り方には、唐物糸切・和物糸切・渦糸切などがあります。
頽れ(なだれ) 釉薬が流れ落ちた跡。自然に生まれた景色として見られることがあります。
茶入もまた、これだけ多くの名称があります。次に拝見の機会があれば、どこが肩で、どこが甑なのかを意識してみてください。
名称を知るだけで、見え方は少し変わります。